川面通信 2005

page 3

04/10  土呂部川・鬼怒川      気温12℃  晴のち曇り  水温7→9℃・8℃  風速1〜3m

【土呂部川のヤマメ】
チャラ瀬に定位して、ライズを繰り返していたネイティブ・・・。
7Xティペットに、#20のグリフィスナットでキャッチした。
19cmくらいだったが、結構引いた。(土呂部川にて)

【ふきのとう】
蕾みが開いていないものを、20個ほど拝借してきた。




【残雪と冬枯れと春の青空】

今回は雪代と花粉にやられた釣行だった。例年よりも雪が多かったと言うよりは、解禁日ちょっと前に、大雪が降ってしまったという感じだ。

暖かい南風で雪解けが進み、沢から流れ込んだ雪代が水温を下げる。水生昆虫と魚の活性が一気に下がってしまう。何とも恨めしい。

そして花粉の攻撃だが、この辺りには杉の植林はないが、日光や今市あたりの杉花粉が女峰山や霧降高原を越えてやってくる。

だびだどあだびずが、どばだだい。(涙と鼻水が止まらない)

結果はヤマメ2匹だけだった土呂部川と、0匹だった鬼怒川本流でかなり苦労した。まだ、2週間早かったという感じだ。そいえば、カッコウも鳴いていなかったもんな。昼間の羽化の盛期に1回と、イブニングライズの時期にもう1回来なくてはいけないな。




06/19  鬼怒川      気温20℃  晴れのち時々雷雨  水温15℃  風速5m→0m

梅雨の釣行では、悪天候の予報が出たほうが好都合だ。渋滞もなく、快適に釣りを楽しめる。今日はどうだろう、先行者がいないのを期待したい。

現地に到着して、車のドアを開ける。気温は高くないものの、湿度は相当なものだ。ハルゼミも鳴いていて、ジトッとむし暑い。そして大量のフィトンチット、むせ返るような渓の匂い。川に早く降りよう。

急いで支度をし、啓裕と別れてから転げるように遊歩道を降りた。今日は広い範囲を探ることにしたので、入渓地点も別々だ。お互いに車の鍵を持ち、区間と時間を決めて釣り登る。さて、河原には誰もいないようだが・・・。

挫いた左足の治りが悪く、河原を歩くのも、おっかなびっくりだ。幸運にも先行者はいない。最初のフライを、#18のパラシュートアントに決めて釣り登った。

水量もいい感じだし、時折流れを走る魚影も大きい。10分ほど釣り登ったとき、いいサイズのイワナが出た。いかにも居そうな場所できれいに出たが、先ほどから強くなった風にラインをあおられてフライが宙に浮いてしまい、見事に空振りだった。もう一度同じ場所にフライを流すも、反応なし。見切られてしまったようだな、賢い奴だ。

この意地悪な風は強さを増し、風の止むのを見ながらのキャストを強いられた。すっかり集中力を失っていた頃、水中に沈んでいたフライをピックアップしたときの根がかりだ。・・と思ったら、尺超えが掛かっていたらしく、ブルッとした感触を残し、ひと延しでラインを切られた。今日の釣りは、出れば 『でかい』 と確信する。

待ち合わせの時間が迫っていたのでロッドを振らずに遡行をし、啓裕が入渓した地点の遊歩道にある東屋に急いだ。東屋に貼ってあるメモには、「車はこの上にある、うさぎ跳びであがれ!」と書いてあった。相変わらずのセンスだ、啓裕の独壇場、笑えないアメリカンジョークに更に疲れが増した。

啓裕と合流して、早めの昼食を摂るため お食事処 やしお に急いだ。二人とも釣れていないが、啓裕の方は反応がなかったらしい。先行者ありだ、イブニングの場所には適さないと判断する。風が止んだが、雲行きが怪しい。ひと雨くるのを、ビール片手に眺めるとしよう。




お食事処 やしお

栗山そば:左上
フキのお煮しめ:右上
本日の天ぷら(6品):左下

■ うるい ■ 岩茸 ■ うどの葉 ■ しどき(モミジガサ)
■ 舞茸(天然) ■ 桜エビとクレソン

春先に来たときは、飲まず食わずで竿を振っていたっけな。飯をゆっくり食うくらいの、余裕がないといかんでね。ビールでも飲んでまって、ダラーっとしとりゃええのよ。釣れんときは、これに限るで!

お食事処 やしおのご主人は、山菜の漬け込みで忙しかったようで挨拶できなかった。ご主人が担当の炭火焼きもやっていなかったので、鴨の串焼きも次回のお楽しみとなった。調理場の奥の若旦那に挨拶をすると、自分の好きな 『山椒の新芽』 を憶えていて、お通しにと持ってきてくれた。『うまい、うま過ぎる!』


店の裏手にある山椒の木(5〜6mある立派なもの):左上
山椒の新芽(量が採れない貴重なもの):右上



満腹で午後からの釣りを始めた途端、雨が降り出した。小雨だったので、合羽を着ないで川に出たが、どしゃ降りに遭い、すっかり濡れ鼠になってしまった。合羽を取りに車へ戻り、服を乾かしがてらの昼寝を決め込んだ。

寒くて起きると1時間も寝ていた。窓の外は明るくなり、薄日も射して蒸し暑い。イブニングにはいい釣り出来そうだ。約束の時間まで、決められた区間を探ってみた。しかし、先行者が多かった区間だったので魚の反応はなく、川底を走る魚影を確認できただけだった。勝負はイブニングに持ち越しだ。



啓裕の釣り登った午後の区間も、大型イワナが居たらしい。しかし反応が渋かったので、午前中に自分が入った場所でイブニングをすることに決まった。

啓裕に先を譲り、自分は午前中に竿を出していない下流から入ることにした。現在16:30、水生昆虫の羽化もなく、魚の反応もない。また雲行きが怪しくなり、遠くで雷鳴が響く。空気が重くなり、無風になる。真空管の中に居るようで、雷が横に走らないか不安になるひと時だ。

ふと空を見上げると、メイフライのスピナーフォールが始まっていた。ミドリカワゲラモドキやモンカゲロウの羽化も始まっている。やはり、この湿気と無風状態が鍵なのだ。あちこちでライズが始まった。しかし、周囲がまだ明るいので魚はセレクティブであり、本物以外には出てこない。現在17:40だ。

さらに下流に移動し、釣り登ることにした。そして20分後、いかにもな落込みにフライを落とし、うまく流れたなぁと思った瞬間、スゥーッと浮上しパックリと咥えた。水中に魚体が消えてから合せると、結構なサイズのイワナだ。取り込みまでにずいぶんと引いて、てこずらせてくれた。河原でひとり奇声をあげた。(下の写真)


イワナ26cm #16フラッシャブーボディ・パラシュート

6畳ほどの落込みでキャッチ。落差があり、細かい白泡が立っている絶好の場所だ。川底が深くえぐれ、大きい底石も重なるように入っている。落込みから、次の落込みの肩までの距離もあり、フラットな緩い流れを形成している。

流れの真中で出た、魚体のきれいなメス。よく引いた。


写真を撮って、また同じポイントにフライを流す。流しきってピックアップしようとした瞬間、流れ出しの肩から 『ゴボッ』 と追い食いして来た。信じられない連発に興奮したが、今度は更に大きく、流心に逃げ込んで、瀬をふたつも下られた。(下の写真)


イワナ28cm  #16フラッシャブーボディパラシュート

同ポイントの落込みの肩でキャッチ。鼻の曲がり始めた、野武士のようなオス。流れの強い流心に乗り、瀬をふたつも下られた。挫いた左足も気にせず、義経八艘跳で追いかけた。Do the Hustle! (ドゥザハッソーと読んで下さい)

『川を引きずられる』 を、味あわせてくれた奴。


しつこく、もう一回流すと、22cmくらいのイワナが釣れた。もう笑うしかない。写真も撮らずにリリースした。現在18:30だ。ノンフラッシュも限界なので、カメラをベストの奥にしまった。

尺超えに備えて、ティペットを新品に交換するが、手が震えて思うようにいかない。興奮冷め遣らぬ、嬉しいがちょっと焦るな。しばらく釣り登り、20cmと18cmのイワナをチャラ瀬で追加した。現在19:00だ。ヒゲナガカワトビケラも飛び始めた。勝手なもので、釣れないときは18cmでも大事に写真を撮り、結構引いたなどと調子のいいことを言ったりしてな。今日は雑魚扱いだよ。ごめんね、イワナちゃん。

暗闇で啓裕と合流して、ラストチャンス!啓裕さん、対岸で何匹か合せ損ね!そのあと掛かったのが、なんと尺イワナ!遠くからも大型と判る水飛沫だった。カメラを車に置いてきたので、写真を撮らないでリリース。やはり大型は、暗闇の寸前に出てくるのだ。

先ほどの28cmのイワナは、タグ標識が付いていた。初めて見たが、3足1000円の靴下を束ねてあるナイロン製のもので、少しがっかりした。尾ヒレの下端もカットされており、熱心な調査がされているようだ。

いやー満喫したねぇ、イブニング。梅雨の釣りは、こうでないといけない。
今シーズン、あと1回は来たいものだな。






Back<<           Index      Top           >>Next