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薪を拾い 食を設け 乃至身を以って牀座と作せしに 心身倦きことなかりき 時に奉事すること千歳を経たり 法の為の故なれば 精勤して給侍せり |
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採ったり、水を汲んだり、薪を拾い集めたり、食事の 用意をしたり、ある時は、自分の身体の上に腰かけさ せたりして、身も心も捧げて、倦まずたゆまず努めた。 このようにして仕えて、千年という歳月が流れた。 これは、法華経というものを教わりたいばかりに、 辛抱して給仕したのである。 |
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価値 三千大千世界なり 持って以って仏に上る 仏 即ち之を受けたまう |
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その価値たるや、三千大千世界にも匹敵するものであった。 それを今、仏に献上する。仏は、この龍女の献げた宝珠を受けやもうた。 |
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これ閻浮堤の人の 病の良薬なり 若し人 病あらんに 是の経を 聞くことを得ば 病すなわち消滅して 不老不死ならん |
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もしもある人が、病気になり、この経を聞くことができたならば、 病気は、たちまち消滅して、不老不死となるであろう。 |
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擲すれば 避け走り遠く住して 猶 高 声に唱えて言わく「我敢えて汝等を経 しめず 汝等、皆当に作仏すべし」と 其れ常に是の語を作すを以っての故に 之を号して常不軽と為す |
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或は瓦や石を投げつけたりした。すると此の比丘は遠くの方へ逃げ 走って、そこで又今度は大声を張り上げて「貴方がたはみんな仏様 になられる方々なのだ。だから私は、貴方がたをいやしめ軽んずる 事は出来ない」と言った。此の比丘はいつでもどこでも、この言葉 を大声に呼ぶので、世間の人は此の比丘に常不軽というなをつけた。 |
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寒き者の火を得るが如く 子の母を得たるが如く 渡りに船を得たるが如く 暗に灯りを得たるが如く 此の法華経も亦復是の如し |
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寒さでふるえているものが、ようやく火を得たように、子供の ところに母親が来たように、川を渡ろうと思っているときに舟 が来たように、暗闇の中に灯りを得たように、この法華経も全 くそれと同様に救いの道を明かしてくれるものである。 |
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受持せん者を擁護して その衰患を除かんと欲す 若し法師の短を伺い求むる者有りとも 便りを得ざらしめん |
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その衰えや患いを除きたいと思う。もしも法師の短所を うかがい求めるものがあったとしても、よくその依りど ころを得ることがないようにさせよう。 |
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源次朗氏の丹精協力を得て、大正末期より昭和9年に至る十数年の歳月を費して完成。 大正11年、加藤寅之助師が「法師守護の図」を完成した、 師の発案で残りの9枚 彫刻下絵は、法華経の絵解きの図を参考にして高山英洲師が描き、独特の構図である。 欅材1枚の大きさは、縦巾1.27m、横巾2.27m、厚さ20Cmの入手困難な材料です。 |
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